トルマリン基礎知識

トルマリンとは

S1…「トルマリン」とは?


トルマリンは、日本名「電気石」と呼ばれる鉱石で、広辞苑にも「でんきせき」として掲載されています。
語源はスリランカのシンハリ語で「灰を引きつける」という意味の「タウマリン」。
原産地ブラジルではポルトガル語で「トルマリーナ」と呼ばれています。

一般的には宝石トルマリンとして以前から知られます。
10月の誕生石として女性からの愛用者が多く人気の秘密はその多色性にあります。
赤・青・黄・緑・紫・茶・黒・透明などその色合いは実に多彩。
トルマリン・ウォーターメロン
外周部がグリーンで中がピンク色のものは通称「ウォーターメロン」と呼ばれスイカのような色目をしています。
日本ではピンクトルマリンがよく知られているようです。
ブラジル産で有名なのはグリーントルマリンで、もっとも高価なのは空の色をした「パライバ」と呼ばれるものです。
透明感があって色目がよく内包物(インクージョン)が少ないトルマリンは宝石として貴重とされています。


S1-2…種類、分類

トルマリンは多色性であらゆる色目があります。青・赤・緑など虹の7色をはじめ、
これらの色は、トルマリンに含まれる成分によって決まりそれぞれに名称がつけられています。

工業用として一般的なものは、
1)ショールトルマリン…鉄分が含まれる黒色のトルマリン。
2)ミックストルマリン…多色なトルマリンから黒色のショールトルマリンを除いたものをいい、主なものにリチアトルマリン(リチウムを含み薄赤色。別名「リチウムトルマリン」「リチア電気石」)。ドラバイトトルマリン(マグネシウムを含み緑色。
別名「マグネシウムトルマリン」「苦土電気石」)など。

最も多く工業用に活用されている「ショールトルマリン」は黒色で鉄分が多く含まれていて別名「黒トルマリン」「鉄トルマリン」「鉄電気石」などと呼ばれています。
トルマリンは、「電気石」と呼ばれることからもわかるように、微弱の電流をもっています。
この微弱電流が皮膚に刺激を与えそれが神経系統に伝えられて新陳代謝や血液循環を活発にするという効果をもたらします。

また鉱石として熱エネルギーは赤外線放射率92.72%という高数値をもちその波長は人間がもつ遠赤外線の波長と等しい4~14ミクロンです。
トルマリンが放射する遠赤外線を商品化したものが数多く出ていますが、防菌効果・保湿効果・温熱治療効果・燃焼効率向上効果・血液の循環促進効果などを引き出したものです。
トルマリンの電気特性は半永久的です。
これらの特性が健康向上や美容さらに環境浄化などさまざまな分野に活躍させています。

S2…発見・その歴史

トルマリンの電気特性の発見は1880年に遡ります。
フランスのソルボンヌ大学で物理学を専攻していたピエール・キューリーは兄の鉱物学者ジャックとともに鉱物の結晶構造を調べていました。
ある日偶然にトルマリンを手にしたピエールはトルマリンの結晶に外部から圧力をかけると結晶表面に電荷(電気)が生じることを発見しこれを「ピエゾ電気(圧電気)」と命名しました。

さらにトルマリン結晶を加熱しても電荷が生じることも発見、「パイロ電気(焦電気)=熱を加える生じる電気」と名付けました。
キューリー兄弟のこの研究によってトルマリン鉱石が塵や埃を引き寄せる理由が明らかになったのです。
それ以来トルマリン鉱石は「電気石」と呼ばれるようになり、その後トルマリンの研究はロシアに受け継がれて50種類以上の研究論文が発表され、これまでブラジル・日本など世界4カ国で研究が続けられてきました。

キューリー兄弟の発見から100年以上もの間、工業用として実用化されなかったのは、その複雑な結晶構造と電荷の不安定さなどいわゆる学者泣かせの面が数多くあったからなのです。
たとえば光線や湿度の変化には敏感に反応してしまう、圧電力は単なる圧力だけでなく摩擦や衝撃などを含む広義の圧力にも電荷を生じてしまうため研究が難しく、工業化に必要なデータを十分に揃えることができなかったためです。
近年、測定器の発達で、トルマリン研究は急速な進展をみせ、各企業の商品開発と普及に拍車をかけることとなりました。

S3 鉱物学上の分類

鉱物学上は「珪酸塩類鉱物」です。
珪酸塩類鉱物とはトルマリン鉱石の元素のことで、ナトリウム・マグネシウム・鉄・マンガン・リチウム・アルミニウム・ホウ素・珪素・カルシウム・酸素・水素・フッ素などが多く含まれています。

これらは水に溶けると水をミネラル化させる特徴があります。
なお、「環状珪酸塩」とも呼ばれ構造上は6個のシリカの4面体がリング状につながっています。
「珪酸塩鉱物」には、長石、雲母なども含まれ、地表の岩石の大部分を形成しています。

S4…硬度・電圧・比重

トルマリンの硬度はモース高度で7.0~7.5程度です。
「モース硬度」とはダイヤモンドを基準としてその硬さを10.0として硬度を示すもので水晶は7.0、ルビーやサファイアは9.0となります。
またトルマリンはプラス極とマイナス極に自発分極している為 そのまわりに電界を形成します。

結晶表面から十数マイクロメートル程度の領域で、最高107ミリボルト~104ミリボルトの高電界が生じます。
トルマリンの比重は3.0~3.3で、含有成分によって数値は多少変わってきます。

S5…大きさによる電気的効果の違い

基本的にはトルマリン鉱石自体の大きさが違っても効果に大きな違いはありません。
ただし表面積が大きいほどより作用が高まりますのでより細かいものほど、粉末の粒度が小さければ小さいほど効果が期待できます。
トルマリンの特性としてどんなに小さく粉砕してもどんな圧力をかけても結晶体が崩壊することはありません。

S6…弱アルカリ化について

酸性、アルカリ性はpH(ペーハー)の数値で表されます。
中性はpH7.0で、それ以下が酸性それ以上がアルカリ性です。
トルマリン還元水は7.2~7.5の弱アルカリ性です。
(日本の水道水は地域によってpHが異なるため、出来上がった還元水のpH数値も異なります)

弱アルカリ化に向かうということは酸化を防止することを意味します。
たとえば鉄の場合、赤サビを防止します。
鉄が錆びるということは鉄が安定した状態に戻る自然現象です。
赤サビが生じると鉄バクテリアによって赤サビの表面に浮きサビが付着します。
そこに、トルマリン鉱石を使って電子をもった水を通過させると、浮きサビが落ちます。
その後で、還元作用によって不安定な赤サビは安定した黒サビに変化します。
鉄サビを防止するということはサビによってサビを守るという方法によってのみ可能なのです。
こうして安定した黒サビに変化すれば、鉄が朽ちることはありません。

人間の場合は酸化=老化です。
トルマリン還元水を飲用したりトルマリン化粧品やジェルを使用したりお風呂にトルマリンの粉末を入れることなどで酸性に傾きがちな体液を弱アルカリ性に変化させることができこれによって肌にハリやツヤが出たり「若返った」といわれたりすることもあるのです。

S7…産地

近年、工業用に活用されているトルマリンは主にブラジルで産出されたものが一般的です。
ブラジルだけでなく北アメリカ・アフリカ・インド・中国などでもトルマリンは採れます。
日本にもトルマリンが採掘されているところはあります。
しかし、埋蔵量が極端に少ない上に採掘コストが高すぎて、残念ながら、とても事業用には適しません。

また、中国の雲南省とモンゴル国境近くでも採掘され日本にも入ってきますが、あくまでもトルマリンは天然鉱石であること、それゆえ産出する国・州・鉱山によって品質がかなり異なります。

トルマリン採掘には、興味深い事実があります。
ブラジルには、エメラルドやルビーなど宝石が採掘される鉱山が数多くありますが、どこも労働環境は劣悪で、鉱夫たちは次々とケガをしたり病気になってしまいます。
ところが、トルマリンが採れる鉱山は、他の鉱山に比べて極端に医療費が少ないというデータが取れました。
これも、トルマリン鉱石が人体の健康に及ぼす好影響と因果関係があるためとされています。

S8…公的機関での認定。

トルマリンは公共機関によって認定されています。
第一には、1996年に施行された新食品添加物規制に伴って発表された同年4月16日号付「厚生省告示第120号」で追加された23品目の1つとして「電気石」名称で既存添加物名簿に記載されています。
食品添加物として認可されていることは、食品として無害であることを意味します。

第二に1996年10月23日に厚生省によって化粧品原料として認可されています。
ただあくまでも認可を受けたのは、特殊加工した1部のトルマリン粉末だけだということに注意が必要です。

口にしてもいい、直接肌につけてもいいという、この2つの認可によって、トルマリンの人体への安全性が十分に確認されているといえます。

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